PDCA回したいなら、その手帳じゃダメじゃない?
みなさん手帳はお使いですか?
ところで、そもそも手帳を使う目的は何でしょうか?
ずばり、時間の管理、ですよね。
でも、それって会議や商談といった、時間が決まっている「他人との予定」ばかりで埋まっていませんか?7つの習慣で言う所の「第1領域」ですね。それだけだと単なるスケジュール管理に過ぎません。
あなたのビジョンや目標達成につながるタスク、これは時間が決まっていないはずです。7つの習慣で言う所の「第2領域」ですね。このタスク、つまり「自分との予定」も組み込んで、将来につながる時間に投資することで、時間の使い方を主体的に計画していますか?それがタイムマネジメントです。
時間=人生そのものですから、タイムマネジメントとは人生を自分でコントロールすることに他なりません。
タイムマネジメントをする上で重要なことは、日々のタスクが計画通り進んだかどうかを、実績を残してチェックして、上手くいってなければ改善策を立てて行動していくことです。
そう。日々の行動の積み重ねが未来につながる唯一の方法です。
あれ?これってどこかで聞いた話ではありませんか?
そう、皆さんが社会人になって誰もが仕事の進め方として教わったであろう「PDCA」サイクルそのものですよね。
では、その日々のPDCAのサイクル、手帳を使って上手く回せてますか?
姿が見えないPDCA
PDCAってクセ者だと思いませんか?「おぉ、お前のPDCAうまく回ってるな!」みたいに側から見えることもありませんし、先輩や上司がPDCAをどう回しているか教えてもらえるなら恵まれている方で、研修で「考え方」は教えてもらったけど、日々の実務の中でどう回していけばいいのかわからない、むしろ、PDCAというのは都市伝説ではないか?と思ってませんか?(笑)
書店でPDCAの本を読んでみても、理論ばかりで具体的な話はどこにも載っていませんよね。(著者調べ)
7つの習慣でいうところの「第2領域(投資)」になかなか時間を割けず、「第1領域(緊急)」に忙殺される日々の繰り返しで、ちっともPDCAサイクルが回せていない、ってことになっていませんか?
第2領域という表現が難しいなら、「成果につながること」だとどうですか?あなたが目標達成したいと思っている、その「成果につながること」です。
PDCA自体は目的ではなく方法論なので、PDCAが回せてないこと自体が問題ではなく、習慣化したいことや達成したい目標があるのになかなか達成に近づいていない、とか、毎日がなんとなく過ぎていくんだとしたら、どうにかしたいですよね?
あなたの手帳には、PDCAサイクルがありますか?
PDCAサイクルと言われる通り、PDCAは文字通り「回す」もの。タイムマネジメントの道具としてあなたも使っているであろう手帳やスケジューラーを見てもらいたいのですが、そこにPDCAは回ってますか?
手帳のフォーマットとしては月間・週間・デイリー、時間軸が縦型・横型だったり色々ありますが、中身はスケジュール欄とTODOリストで大差はありませんよね?要は好みの問題。
ところが考えてもらいたいのは、「他人との予定」だけ記入していても、PDCAが回るでしょうか?例え「自分との予定」を記入していたとしてたとしても、PDCAが回るでしょうか?
P=予定は?
→当然ある
D=実績は?
→完了チェックくらいはできる
C=気づきは?
→デイリー形式ならメモ書きはできるけど振り返ることは???
A=改善策は?
→C同様
PDCA回りそうにないと思いませんか?
タイムマネジメントとPDCAを同時に回す仕組み
予定とTODO(タスク)という2つの「Plan」は手帳に既にある。タイムマネジメントはTODOも予定化してスケジュールに組み込むことでしたね。その上で、それらを実行して(Do)、振り返って(Check)、改善する(Action)という、残りの「DCA」を回す仕組みを持てばいいですよね?それも「第2領域」「あなたの成果につながること」にフォーカスした形で。
人は与えられた枠の中で思考しようとする生き物。だから手帳を見ると、そこにスケジュールを入れて管理するものだ、となってしまい、それをはみ出して使うことはかなり難しいものです。手帳でPDCAを回すことを考えられないのが当たり前なのかもしれません。
例えば、フランクリン・プランナーのように強制的にPDCAを回す仕組みを持つ手帳は確かに存在します。しかし、フランクリン・プランナーは形式張ってて、何よりあの厚さとシステム手帳ならではのリフィルという組み合わせが苦手で僕も使いこなすことができませんでした。
では、どうすればいいか?自分の気に入ったフォーマットでその仕組みが実現できればいいですよね?
手帳で全てを管理することを諦め、ノートを使う
お気に入りの手帳でタイムマネジメント+PDCAが回すことができればそれがベストですが、現実的には手帳にはスペースという制約があり、同時に処理することが難しいと僕は考えます。
ずばり、諦めましょう。
そして、思い込みを取っ払ってしまいましょう。
思考の広がりは、目の前の紙の広さに比例するといっても過言ではありません。かの大前研一氏はA2判サイズの巨大な方眼タイプ用紙を使って思考することで有名ですね。P・Dはともかく、C・Aを小さな手帳に書き込むよりも、広いスペースを使えた方が効率的ですよね。ならばどうするか?
ノートを使いましょう。そうノートです。
ノートの種類は僕も色々と試行錯誤してきました。キャンパスノート、無地ノート、B6ノート、モレスキンetc、が、何と言っても「方眼ノート」がお勧めです。特にA4サイズの方眼ノートであれば広々とPDCAを書き込むことが可能です。B5サイズ(見開きB4サイズ)でもいいと思います。
ちなみに僕はスケジュールは手帳ではなくデジタルのスケジューラーで管理して、日々のPDCAはA4方眼ノートを使って「回して」います。
PDCAノートとは、ノートをPDCAの4つに「分ける」仕組み
ノート1枚使って、1日のPDCAを回してみましょう。PDCAノートです。
上にも記したように既存の手帳という思い込みに囚われていると、月間や週間形式だと、ほぼ「P」だけ。デイリー形式だと、上手くできてP+Aで、PDCAの真ん中のDCがすっぽり抜け落ちてしまいがちです。
PDCAを回す上で大切なのは、計画(P)を「実績(D)」として把握して、「それを振り返って気づき・学びを得て(C)」で、そこから改善策(A)につなげていくこと。とりわけその(D)が目に見える形で残っていること=現状把握出来ることが大前提。
この実績の記録が残っているから、同じようなことを繰り返す際に、前回考えた(A)は上手くいかなかったから、今度はこうしようといった本当の改善策を練る=PDCAサイクルを回すことが可能になります。
このようなイメージです。
手帳からその日の予定をP欄に転記するのが面倒だと思われるかもしれません。やってみると分かりますが、ノートに線を引いて、手帳からその日の予定を書き写すのに5分もかかりませんし、改めて1日の予定を見通して見直すことも出来て一石二鳥です。
あとは、タスクが終了する都度、(D)欄に実績を記入します。実施した内容や、かかった時間を記録してます。時間であれば「(60)+20」60分かかって、予定より20分オーバーした。という意味です。
(C)欄には、20分オーバーした原因や作業上の気づきなどを書き込み、(A)欄には、必要に応じた改善策を記入します。
1日の終わりに全体の振り返りを行って、(A)欄でタスク化されたものは、その「予定」を手帳やスケジューラーに記入します。タスクにならないアイデアであれば、evernoteなどの自分が情報ストックする場所に残しておきます。
参考までにevernoteへの情報登録は、文字ならさらっと書き込みしますが、図解したものはスマホで写真撮影してそのまま登録してます。タイトルにキーワード入れておけば、あとから検索も楽チンです。
「成果につながる」時間を見える化する
さて、このPDCAノート ベーシック版を使うことで、日々のPDCAを回してもらうことが出来るようになります。慣れてきたらもう一歩ノートを進化させてみましょう。もう一つのポイントは、時間の使い方の「4つの領域」を見える化して、計画(P)と実績(D)の時間の使い方を把握することが出来る仕組みをつくることです。
どうするか?
成果につながるかどうかで分ける。
計画(P)と実績(D)の部分をそれぞれ「2分割」するのです。
このようなイメージです。
※以前は3つに分けることをお勧めしていました。PDCAノートを実際に使っていただいている多くのユーザーさんの使い方を見てきた中で、もっと成果にフォーカスして行動していただくにはどうしたらいいか?を試行錯誤してきた結果、2分割のシンプルな形が使いやすいという結論に達したため、変更・公開させていただきます。(2016/3/15追記)
こうすることで、左の「成果につながること」にフォーカスできたか?その予定が計画通り、もしくはリカバリープランとして実行できたか?が一目瞭然となります。
それでもなかなか実行が難しいあなたへ
ブログ読んでいただいた多くの方から、こんな感じでPDCAノート使ってます!という報告をいただき、著者もうれしいです(^^)
何事も身に着けるためには繰り返し実施することで、習慣化する必要があります。これは使えるかも!と思ったらすぐに実践してみることです。
ただ、なかなか習慣化するのが難しいことも多いと思います。計画は立てられるけど立てっぱなし、そもそも計画が立てられない…
振り返ってもらいたいポイントとして1つ挙げるとすると、そもそもその目標は、あなたがどうしても達成したいこととリンクしてますか?ということ。
どうでもいいことではなく、あなたがどうしても達成したいことにフォーカスしてください。その上で、このメソッドを応用してみるのも有効です。
目標の達成率が2倍に高まる『WOOP』の法則。こちらの書籍で有名です。
夢や目標がある人に向けた定番のアドバイスがある。
ポジティブになろう!悪いことは考えず楽観的になろう!ダイエット、昇進、いい出会いなど、夢が叶った様子を想像すれば、たちまち思考は現実化する!…etc.
しかし著者の研究によれば、「夢見る人」の多くは「実行する人」ではない。非現実的な空想でエネルギーを使い果たし、行動できなくなってしまう。気分がいいのはポジティブ本を読んでいる間だけ、現実に接すればたちまち夢はしぼむ。
たとえば減量プログラムに挑戦中の女性のうち、半数にはスリムになって外出する姿など、成功後のポジティブな夢を想像してもらい、半数にはドーナツの誘惑と必死で闘う姿など、ネガティブな障害を想像してもらった。すると一年後、ダイエットに成功したのはネガティブな障害を想像していたグループだった!
目標を達成するには、ひたすらポジティブに夢見るよりも、理想と現実のギャップに注目し、対策を立てたほうが効果的なのだ。困難も障害もない世界が存在するのは、ポジティブ本のなかだけなのだから。成功するには ポジティブ思考を捨てなさい 願望を実行計画に変えるWOOPの法則 より
実証データが多い目標達成テクニックで、僕も日常的に活用してますし、僕のコンサルティングのクライアントさんもこのパターンをつかってもらって成果が出た方もいます。目標の達成率を高めるために正しくポジティブシンキングの4つのテクニックを使うものです。
願望(Wish)
成果(Outcome)
障害(Obstacle)
計画(Plan)
WOOPについては、書籍読んでいいただくか、こちらのブログがポジティブシンキング含めて詳しく紹介されているのでおススメしておきます。
このWOOPをPDCAノートに組み込む方法です。
立てた目標と自分が「ついつい」やってしまうであろう障害とのギャップを見つめて、予め対策を立てておく訳です。IF/THENメソッドとも言われますが、もしXが起きたらYをやる。を決めておく。
例えば、家に帰ったら勉強できないなと普段の行動から予測される場合に、会社退社したらカフェに立ち寄って勉強する。その時スマホは鞄に入れておく。ということを予め決めておく。これはワタシも日常的に使うWOOPメソッドです(笑)興味があればぜひ取り入れてみてください。
もちろんプロジェクトやタスクのPDCAも回せます!
日々のPDCAだけでなく、プロジェクトやタスクのPDCA管理にもPDCAノートは使えます。
PDCAを回すには、実績(D)を記録し、C→Aと回していくことが不可欠。それは日々のPDCAだけでなく、新たに取り組むタスクやプロジェクトにこそ求められるもの。
プロジェクトやタスクごとに資料まとめますよね?そのヘッダーをPDCAノートで作成しましょう。
冒頭に、タイトルとゴール(目的)、そしてプロジェクトの3つのポイントを明確にしておきましょう。あとはPDCAのプロセスは日々のPDCAノートと同じです。
Pは、計画(Plan)だけでなく、プロセス(Process)のPでもあります。
僕がよくやるのは、タスク単位でクリアフォルダに関連資料とこのヘッダー用紙を入れておき、随時アップデートしていく方法です。
EXCELや専用のガントチャートなんか使ってもいいんですけど、正直面倒臭いんですよね(笑)
紙に書いておくことのメリットは、パッと見で進捗がわかる。終わった後は関連資料はスキャンして捨てても、このヘッダー用紙だけ残しておけば、過去事例としても使いまわせます。
やり方はシンプルに!中身は有意義に!
実践あるのみ!
このように、お気に入りの手帳やスケジューラーを母艦としながら、PDCAノートと組み合わせて活用することで、日々のPDCAを回す仕組みづくりが可能です。
何事も身に着けるためには繰り返し実施することで、習慣化する必要があります。本ブログを読んでいただき、これは使える!と思ったら、すぐにノートを買って、書いてみることが何より大切。
あなたも手帳とPDCAノートを活用して、一歩ずつ目標達成に近づくことを願っています!
まとめ
・手帳の種類は問題ではない。手帳やスケジューラーはスケジュール管理は出来てもタイムマネジメントとPDCAは回しづらい。
・成果につながることにフォーカスしてPDCAを回すためにPDCAノートを使おう。
・ノートは分けて使おう。その日のお題とPDCAの4つ
・アドバンス編としては、PとDを更にそれぞれ2つに分けると、成果につながる行動ができているかどうか把握しやすくなる。
・習慣化するのが難しいというのなら、WOOPメソッドを活用するのも一つの手。
・もちろん、プロジェクトやタスクの管理にもPDCAノートは活用できます!
・あとは日々の実践あるのみ!
うーん、なんで毎日のPDCAを回すことが大切なのか?
それなら、こちらのページもご覧ください!
PDCAが回らない? 回すのはあなた!
PDCAを実践したいあなたへおススメの一冊!
本投稿をベースとしたPDCAを実践するための書籍が発売されました!
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続編も発売されました!
PDCAノートを実践するためのおすすめ方眼ノートも参考までに紹介しますね
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